仕事を辞めてから、アルバイトで家庭教師をしていました。
始めた理由は、地元の九州では有名な国立大学卒業だったので、それなりに引手があったということと、とりあえずの食いつなぎという側面が大きかったです。また、子供が好きということも要因の一つにありました。家庭教師のバイトはアルバイトの中では、自給はトップクラスです。普通にバイトをさがしたら、九州の場合は自給800円ぐらいしかありません。家庭教師は2000円~もらえます。学生時代、教員免許取得していたので、数社から条件のいい会社を選ぶことができました。
当時5件のお子さんを担当していました。1週間に一人4時間だったので、週に4時間×5人=20時間で一週間に4万円もらえていました。社会人としては十分ではないかもしれませんが、つなぎとしては短時間で効率よく十分な稼ぎでした。子供と仲良くなれることも喜びの一つです。妻はいますが、子供のいない私にとって、子供と触れ合える時間は大いに有意義な時間でした。勉強を教えるだけでなく、休憩時間の何気ない会話も楽しかったです。特に、成績が伸びたたときほど嬉しいものはなかったです。子供の喜ぶ顔を見られるのは家庭教師の特権です。反面、教えたところがテストで不正解だったときは「何で?」という思いに駆られます。
しかし、子供好きには、家庭教師という職場はいい環境だと思います。子供との何気ない会話から、今の学校が自分たちの頃とどう違うかも知れて面白かったです。運動会や学芸会の今と昔の違いがわかり時代の流れを感じました。今、子供たちの間で流行っているゲームや遊びを知ることができたのもよかったです。ポケモンや妖怪ウオッチからアニメキャラに鉄道まで子供に教えられました。
おやつが出るのも一つの楽しみです。不純ながら、「今日は何のおやつがでるかな?」なんて楽しみにしていました。訪れる家ごとに、おやつにも特徴があります。お母さんもおやつに色々と考えてくれているんだなと思いました。1日に2件掛け持ちしていたときなんかは、ケーキが連続でてきて、苦しい思いをしたこともありました。逆に食べないと失礼でしょうから、無理にでもたべてお腹をこわした苦い思い出もあります。しかし、総じていいアルバイトだという感想しか残ってないです。保護者や子供に「先生」といわれ、おやつまでもらえるバイトってなかなかないと思います。親の子供に対する愛情の深さや教育の仕方も訪問する回数が増えるうちに何となくわかってきます。
子供から色々と刺激を受け自分も色々なことに気付けます。家庭教師は、時給も良く子供好きには天職のようなバイトといえるでしょう。