家庭教師のバイトで知った、人に教える楽しさ、縁のすばらしさ

大学生の頃、一回生の頃から就職活動を開始するまでの間、中学生二人の家庭教師のバイトをしていました。

 

学内に様々なバイト募集記事があるなか、私が家庭教師のバイトを選んだ理由は、まず時間給の高さでした。

当時は日中、1000円以上でかなり高時給に感じたものですが、1時間1200円と、時間を勉強とバイトとサークルとで有効に使いたかったので、好都合でした。
人見知りな性格ではありますが、人に教えるということに興味がありました。
高校の頃に得意の英語を友達に教えた時、「すごく説明がわかりやすい」と言ってもらった瞬間や、教えたい内容が通じた瞬間、問題が解けた瞬間にすごく達成感を覚えたというのもあります。

 

私が担当したのは二人で、二人ともに女性の家庭教師を希望している、中学二年生の女の子でした。

 

 

二人のうち、とても大人しい子が今でも印象に残っています。
彼女は字がすごくきれいで、書道を幼い頃から習っているとのことでした。
私が質問しないと終始何も話さない子でしたが、冗談を言うと下を向いてはにかみながらクスクス笑ったりして、妹のようで可愛かったです。
家庭教師会社から与えられた教材で、宿題も毎回出しましたが、それを丁寧にきちっと毎回提出してくれるのも、自分が信頼されていると感じられてやりがいがありました。
また、わからないところを教えて、翌週には問題が解けるようになっていて、さらに翌週やテストではもっと発展した問題が自分で解けるようになっていると、子供の成長を見守るような温かい気持ちになれました。
彼女も毎回予習して自作の問題を作ってくる私に心を次第に開いてくれて、授業の合間の休憩中に、最近ハマっていることなどを話してくれるようになりました。
好きなミュージシャンやおすすめの音楽番組を教えてくれて、CDも貸してくれるようになりました。

 

親御さんも成績が上がって喜んでくれて、少しですがと、家庭教師会社に内緒で手作りのお菓子や、お小遣いを渡してくれたのも印象的でした。
家庭教師で受け持った子とは、ただのバイトでは味わえない、二人だけの特別な時間を共有したと思っていて、彼女も同じらしく、10年以上経過した今でもきれいな字で近況を綴られた手紙や年賀状を送ってくれます。

 

中学生という多感な時期に一対一で携わるからこその難しさもありますが、家庭教師のバイトをすることで、弟や妹のようにかわいく感じられると思います。

 

いつまでもご縁に感謝して、彼女の人生を見守っていきたいです。

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