教育大にいたので、家庭教師の紹介が結構ありました。派遣会社を通すものや大学の紹介で直接契約をするものなど、本当にたくさんあって悩みましたが、最初は時給の高さを重視して、大学からの紹介を選びました。家からは少し遠かったですが、交通費もきちんとだしてもらったので、週に2回通いました。
中学生でしたが全然学校の授業についていけず、まだ先とはいえ受験がかなり不安な状態でした。英語ではbe動詞と一般動詞の区別もついていない状態です。しかし後に何人か受け持ってわかったことですが、この区別がついていない生徒は結構いたのです。集団の中ではなんとなく理解してるだろうということで見過ごされがちですが、じっくり解き方を見ていると、頭の中が整理されてないなと思うことが多々ありました。家庭教師として個別に関われたからこそ気づけたことです。生徒にとっては、学校ではなんとなくわかってるから、という変な自信もあり、なかなか矯正できない部分もありました。周りに比べる人がいない個別の弱点ではありますが、オリジナルの小テストなどをして間違えさせることで、徐々に自分の理解できてない箇所を自覚してもらうことができました。またプライベートな話もするので、勉強以外の悩みを相談されることもあります。まだ未熟な自分にも、それなりに頼もしさを感じて相談してくれたのだと思うと、期待に応えなきゃと一層やる気が出ました。
信頼関係ができれば、宿題などもきちんとしてくれるので、成績がどんどんあがっていきました。
しかしそれを見て、英語以外にも数学を見てほしい、夏休み中の授業を増やしてほしい、などの要望が出てきました。
可能な限り答えるつもりではいましたが、それがエスカレートすると、小学生の弟も同時に見てほしいという話になりました。そうなると話は別で、制約される時間は一緒でも、その分の給料をあげてもらわないといけません。ただ、こちらの予定に合わせて振り替え授業をしてるのも事実で、その代わり…という言い方をされるので、こちらも交渉の仕方がわからずズルズルしてしまいました。
それからは、家庭教師の派遣会社を通して仕事をするようになりました。時給は少し下がりますが、その分きちんと困った時には間に入ってくれるので、安心して授業に集中できます。
生徒が成長していき、さらに自信を持ってうれしそうにしている姿をみると、本当にやりがいを感じられる仕事です。