人に教える、というより教え方を教わっていました~家庭教師~

大学生時代に家庭教師のアルバイトを3カ月だけ行いました。人に何か教える、ということをしたことがなかったので家庭教師という仕事をあまりしたくはなかったのですが、元教員だった母親が近所のおばちゃんから頼まれて勝手に承諾してしまったのです(後で聞くとそのおばちゃんも「先生の息子さんだったら大丈夫でしょ」と安易に思ったとのことです)。

 

ちょうど会社の内定ももらい、部活も引退していて社会人になるまで何をやろうか、探していた時期だったのでしぶしぶ家庭教師を行う事になりました。

 

家庭教師はやったことがなかったので、話し合いの結果、アルバイト代は時給1,000円となりました。相手は高校受験を控えた中学3年生の女の子でした。成績は結構良いと聞いていたのでプレッシャーを少し感じました。

 

なおその子の家は近所で、その子のお兄さんは部活の後輩だったのでちょっと知っている子でしたが、年頃の女の子と部屋に二人きりになるのは嫌だったので(おまけにちょっと可愛かったので)お茶の間を借りて教えることになりました。週2回各1時間でした。科目はそれぞれ英語と数学を教えていました。最初はその子が使用している問題集を使って問題を解いていってもらってわからないところの質問を受ける、ということをやっていきました(自分も同じ問題集を買って予習する必要がありました)。

 

最初はドギマギしながらの授業でした。正直、中学生の問題なので私自身がその問題を解けない、ということはなかったのですが、人に説明するのがこんなに難しいのか、と痛感させられました。特に数学は「この公式に数字を当てはめれば答えが出るでしょ?」と言ってもそもそもその子がこの公式を知らない場合、公式の説明をするのが本当に難しかったです。ただ、正直その子の頭が良くて、私が訳のわからない説明をしても、「つまり、この問題はこういう風に考えればいいの?」といった感じで私の説明を理解するように努めてくれたので何回も救われました。あとは「今日、授業でこの前わからなかったところ習ったよ。つまりこういうことだったのねー。今になってあの時の説明がわかったよ」とからかいながらその子自体が理解を深めるようしてくれました。

 

 

ちなみにその子の兄からは「端で見ていると、ウチの妹に先輩が教わっているようなシーンもたまにありましたよ」と言われる始末でした。一応、最終的にはその子が志望高校に合格して、そこのご両親にも感謝されました。

 

成功報酬としてちょっとボーナスもいただけました。

 

 

社会人になってから後輩を指導することがありますが、どのように人に伝えるのが良いのか、あの時の経験が結構活かされていると思います。

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